『幼年期の終わり』 アーサー・C・クラーク

やっと最近になって読んだSFの古典.
光文社の新訳で読みやすく.
なぜこれが古典,金字塔と言われるかは読むとよく分かる.
私だけかもしれないが,SFと聞くとタイムマシンやら宇宙船やらの
ガジェットだけを前面に押し出した小説,という印象がある.
でも実はそんなことなくて,この前紹介した祈りの海のように,
細やかに感情や情景を映し出すことができる.
むしろ,前述のガジェットたちはそれを際立たせるために使われている印象さえある.
そういう意味ではこの作品は「SFの金字塔」ではなく,
「文学,小説の金字塔」と言えるだろう.

幼年期の終わり (光文社古典新訳文庫)幼年期の終わり (光文社古典新訳文庫)
池田 真紀子

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『祈りの海』 グレック・イーガン

最近噂のSF作家,グレック・イーガンが読みたいと思い,短編を入手.
噂にたがわずなかなかよかった.
哲学ゾンビなど,現代哲学における「自己と他者の境界線」
もしくは「アイデンティティの定義」をテーマとしたものが多い.
現代哲学とSFは親和性が高いことを示してくれる作品.
短編だから読みやすくてお勧め.
面白かったのは「ぼくになることを」と「誘拐」.

祈りの海 (ハヤカワ文庫SF)祈りの海 (ハヤカワ文庫SF)
Greg Egan 山岸 真

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